オデッセイ

The Martian(2015 Ridley Scott)(20世紀フォックス 2016年2月5日)

http://www.imdb.com/title/tt3659388/

image

ほとんど同じだね。言ってることがちょっと違うけど…。

GG賞でコメディ部門での受賞だったこと、サントラとは別にリリースされていたソングリストがほぼ、ディスコソング集だったこともあって、シリアスな感じではないんだろうな…とは思っていたけど、ちょうポジティブシンキング映画だった!想像していたのは、救出ミッションが苦難に襲われて…みたいなものだったので、いい意味で拍子抜けした。

image

火星の天気予報見てます。

火星に来ているルイス船長(ジェシカ チャスティン)が率いる調査隊は6人、2人の軍人と4人の民間人です。荒涼とした赤い大地、軽いお喋りをしながら見本を採取しています。そこに大きな嵐が襲います。あまりに大きく母船に帰還するためのMAVが転倒する可能性があるために、任務は中止され、退避を始めますが、嵐の中でマーク ワトニー(マット デイモン)が死亡したとされます。ところが…。

image

埋まっていました。

といったような感じで進んでいきますが、どっこい生きてたマークが、ちょうポジティブ、そりゃもちろん落ち込むことも、悪態をつくこともあるけれども、翌日にはアタマを使ってなんとかすることを考えられるという人で、観終わるとなんだか自分もポジティブになったような気がするから不思議です。

image

次々に苦難が襲いかかるし、その度にマークも、地球のNASAのチームもJPLのチームも落胆したり諦めようとしたりするけれど、結局、誰一人ネガティヴな人や意地悪をする人がいなくて、なんかそれだけで胸が詰まる思いです。

ネタバレしていますので、鑑賞後に読んでください。気にしない人はどんどん読んでください。


まず、とにかく科学者だから解決策とか考えるときにどんどんアイデアが出てくる。これが出てこないような奴は宇宙に行けないんでしょう。

image

火星探査機のパスファインダーをマークが見つけた時も、それを見てカプーア(キウェテル イジョフォー)がすぐに何しようとしているのか分かるし、JPLに行けば、スタッフが次に何すればいいか分かる、阿吽の呼吸みたいなのがもう何度も繰り返し出てきて、わーってなる。

image

NASA長官のテディ(ジェフ ダニエルズ)も、ミッチ(ショーン ビーン)も、立場が上にあるだけに、なかなか迂闊なことはできないはずなのに、結局ワトニーを助けるためだけに国を動かすくらいのことをしてしまう。

もう、好きなシーンが満載。最初に失敗した後の水を作るところで、半透明シートに水滴がついてまるで雨が降っているようになってるとこ、ヨハンセン(ケイト マーラ)のPCをワトニーが漁ってるとこ、まさにオタク。船内での人の動きがヌルッとしてて、あれどうやって撮ったんだろう…って思う。あとで調べたけど。もちろん、クリストファー ベック(セバスチャン スタン)もかなり期待していたけど、あんなに出番があるとは思っておらず、どちらかというとザバイバルな(脱落戦のような意味で)状態で、最初に死ぬ人かと思ってたくらいなので、一人でワンシーンあるとは思わなかった(船外を移動するベック先生、初見の時は本当にドキドキしたよ。どうでもいいけど、クリスなんだね…)通信を許されて初めてメールするマルティネス(マイケル ペーニャ)が、貧乏クジ引いたとか、お前のこと嫌いだからとか、ニヤニヤしながら打ってるとことか…ダメだこのままじゃ全部言わなきゃならん。

ルイス船長の音楽の趣味が悪くてよかった笑。これで、船長がレディオヘッドとか好きだったら、全然違う映画になってたし笑(レディオヘッドに罪はない)R&Bやラップでも違うし。ちょうどいい塩梅でした。それをワトニーが、嫌がりながらも聞いてるし(何か聴きたくなる気持ちわかる)、あまっさえホットスタッフでは、リズムをとってたのがウケた。それ、十分ディスコですやん。これに助けられている感はあるんだけど、趣味が悪いで片付けられているので、微妙な気持ちでソングリストを聞いています。

image

リッチー パーネル(ドナルド グローバー)がいかにも天才肌な感じで、出てきてすぐに気に入った。彼の計算なしには、ミッションは遂行されなかっただろうし。

それを説明する秘密会議のところ、ロードオブザリング見てればもっと面白かったんだろうなー。完全にアニー(クリステン ウィグ)と同じ立場になってしまった笑。何なのよって。

image

補給船を一回失敗したときに、急に現れる中国の開発者、いつもの中国資本入ってるから中国の出番作りました的なものかと思いきや、もう、ここで、泣いてしまうくらいこの二人の会話が粋でね。ほんと感動した。まあ、結果として中国人が火星に行くことができるわけだけど。(原作からこのシーケンスはあるので、映画に資本が…とかは関係ないっぽい)

ヘルメスで帰還中だった5人が救助に向かうために533日の追加の任務を誰もが二つ返事でOKするんだけど、そこでのヨハンセンのセリフがいかにも回りくどくて、オタクな返事でますますよかった。この人を男の人にしたらステレオタイプすぎたから、ケイトみたいなちっちゃい女の子で良かった。(原作も元々ギークな女の子の設定です。念のため)(原作の方がもっとベック先生と仲良くしています)この人(ケイト)わりとそういう役がよく回ってくる気がする。

image
image

最初からこの二人怪しいな…と思ってたベックとヨハンセン。船内二人きりの時の距離感とか、補給船キャッチの時の見つめ合い投げキスとか、爆弾取り付けの時の内緒のガラス越しのキスとかがあってこそのエンドロールが大変良かったです。あのシーン(エンドロールの)いつ出てくるんだろう…て思いながら見てた(たんぶらで結構出回ってたから)(絶対こんなのフラグに違いない…て思ってたし)

image

これから危険なことをするベックに「気をつけて、宇宙では…」(宇宙ではあなたの悲鳴は誰にも聞こえない…なんだって…知ったのでもう一度ココ観たい笑)

マット デイモンて、マット デイモンらしさというよりは、完全にその役の人としてしか見れないのがすごいなって思って、あたかもワトニーが実在するかのような感覚でずっと見てたし…たまにこういうタイプの俳優さんいるよね…。すごいなって思う。だいたい俳優って、その人ありきで見てしまうことが多いから…。

image

そんなに痩せただの何だの言ってるのは聞かなかったような気がするので、最後のシャワーして出てきた姿にすごくびっくりした。そのあともそれより痩せていくから、船外活動用の服がどんどんブカブカになっていくの。そういうのを決して声高に言わないけど、分からせる演出なんかも本当にすごいなって思いましたよ。痩せているし、肌もボロボロになってる。「こんなにぶかぶかになっちゃった」って一言いうだけで台無しだものね。

映像監督はエクソダス、プロメテウスや悪の法則でも一緒にやったDariusz Wolski、他の作品も見るとなんとなくイメージとして荒涼とした砂っぽいの多い気がします(ザ・ウォークもやってるけど…)

ほんとにいい作品なので、なんか1つでも多く賞を獲ってもらいたいです。

でもまあ、火星にどんどんいろんなものを送り込んで、どんどんいろんなものを置きっぱなしにしてるもんだよなあ…ってちょっとだけ思いました。無駄にならないように現実のNASAにも頑張ってもらいたいものです。

先に色々調べたい派の人はこのサイトもおすすめです。見たら、もう一回本編見たくなります。

https://www.youtube.com/channel/UCAHwvVPQZggKTgQlVF88rGw


2016/02/04 新宿ピカデリー スクリーン1 L列
2016/02/05 TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン8TCX G列
2016/2/10 109シネマズ木場 シアター2 IMAX L列
2016/2/14 TOHOシネマズ日本橋 スクリーン7 TCX H列
2016/2/19 TOHOシネマズ新宿 スクリーン10 IMAX I列


パンフレットはわからなかったところの補完にいいです。720円。

原作も日本語版と英語版を読み始めました。

原作日本語版は読了しました。ちょっと改変されているところはあるけど、ほとんど原作通りだし、映画としての見せ方がすごく上手にやってるなーって思いました。文章ならではの面白さもあるし、映像ならではの面白さもあるからね。スタンファンとしては、原作通りだったらなーっていう部分もあるのだけど…。