完全なるチェックメイト

Pawn Sacrifice(2014年 Edward Zwick

http://www.imdb.com/title/tt1596345/

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日本版は一局のことを表現していて、本国版はフィッシャーのことを表現してる。本国版ポスターと同じ画像をパンフレットで使ってました。

この映画は特に見に行こうと前から思っていたわけではなくて、直前にNHKのドキュメンタリーでフィッシャーを取り上げていたのを見たからでした。

フィッシャーの名前くらいしか知らなくて、すごいチェスプレイヤーだとは思ってたのでドキュメンタリーを見始めたんですが、大変興味を持ってしまい、そういえばトビーの映画がフィッシャーだった!ということで観に行きました。

映画ではドキュメンタリーで取り上げられていた部分もあったし、ドキュメンタリーにはないところもあったり、ドキュメンタリーにはあったけど削られていたり改変されていたところもあったけど、いい映画でした。フィッシャーの狂気みたいなものの表現はこれでよかったのかな…という気もしないではないですが、ドキュメンタリーを見ていなかったら…というところですか。映画なので、別に事実に即してなくてもいいし、独自の解釈だってあるからいいと思った。

ドキュメンタリーでは一度チェスをやめると言ったフィッシャーを引っ張り出したのはある女の子からの手紙だったんだけど、映画では弁護士のポールとロンバーディ神父になっていた。特にドキュメンタリーではほとんど触れられていなかったバーディ神父がフィッシャーを精神的に支える役割でとても重要な人物となっていた。このあたり知らなかったので、興味津々で見ていましたね。ピーターサルスガードもすごくよかったし…この人誰かに似てる気がするんだけど、誰だか思い浮かばず…。神父だからだろうけど、滅多に怒りをあらわにしないし、落ち着いてて、フィッシャーの怒りで緊張感が増してるときの癒やしになった。

とはいえ、いろいろ気になるところがあり…。

対戦相手のスパスキーはロシア人でなんか神経質そうなんじゃないかと思ってたんだけど…奇人さは出てたけど、これ見た目だけ寄せてきたんじゃないか?っていう気がしてどうしても気になってしょうがなかった。

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似てるけどー。負けたときにいすもテーブルも分解させてレントゲン撮らせるって言う狂気じみた感じはこの人にはなくてそれは、もしかしたらフィッシャーを際立たせるためだったのかもしれず…。ちょっと残念。海で泳いでるところとかエキセントリックなはずなんだけど、ちょっと笑えてしまった。リーヴシュライバーからはあんまり狂気みたいなものを感じたことないんだよねえ…。この人はソビエトの政府から相当なプレッシャーをかけられていたから同じように狂っていたと思うんだけど…。あと、この姿はもう少し後のもので、多分対戦時はこんな感じかと…。

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ほんっとに細かいことなんだけど、狂気を表現するためにたびたびフィッシャーの目がアップになるんですけど、トビーがソフトコンタクトしてるのが丸見えなんですよね…後処理で消すとか、アップの時は外すとかしてほしかった。

映画だとあのあとすっかりフィッシャーが狂ってしまったように描かれているけど、あのあとは少しだけチェスをやるみたいです。狂ってはいたけれど、狂っているというか被害妄想というか若干の統合失調かもしれないけど。

あと、ドキュメンタリーで好きだった最後にフィッシャーを受け入れてくれたアイスランドの話がなかったので残念だった。最後の静止画のところでいいから入れてほしかったな。


TOHOシネマズ シャンテ F列

パンフレットも買いました。上品な仕上がりとなっていました。