戦争映画ベスト10

に参加しましたよ。

ワッシュさんの毎年恒例の映画ベスト10。今年は戦争映画でした。

私のベスト10はこんな感じ

  1. 地獄の黙示録 
  2. フルメタルジャケット 
  3. ブラックホークダウン 
  4. アメリカンスナイパー 
  5. イングロリアスバスターズ 
  6. イミテーションゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 
  7. キャプテンアメリカ ファーストアベンジャー 
  8. 太陽の帝国 
  9. FURY 
  10. 戦場のメリークリスマス 

見ているようで見ていない戦争映画。硫黄島とかも録画しておいてあるんだけどまだ見てないんだよねー(ダメ)。ギリギリこれのために見てなくて見ておかねば、と思って見たのがアメリカンスナイパーとFURYとドローンオブウォー。FURYは思ってたより、自分でも大丈夫だった(男くさい感じの映画だと思っていたから。でも、ノーマンが文系だったから大丈夫)(そして、フランス組曲とかもありなのかな?と思ったけど、これまたまだ見てないのだよねー)

他には、ハートロッカーとかもいいのかな…と思ったんだけど、あたし、ハラハラする映画って疲れちゃうんですよ、だから、その、ハラハラ度で落選しました。プライベートライアンとかもね、そういえばあるね。まあいっか。

と、スギハラチウネ見ながら書いています。これはないな。うん。

2016/12/10

フィクサー

Fixseur(The Fixer)

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2016年 Adrian Sitaru(エイドリアン シタル)
第29回東京国際映画祭

http://www.imdb.com/title/tt4950192/


東京国際映画祭で見ました。初めてQ&Aのある映画を観たのだけど、監督の話を聞くのはいいですね。オーディオコメンタリーとかも好きだから、製作側の話ならね。

まあ、観ようと思った動機とかかなり不純ですけどね。ルーマニアの映画(フランスと共同)だったからですね。


ルーマニアのジャーナリスト見習いのラドゥ(トドル アロン イストドル)の仕事と私生活。

ルーマニアの田舎の子がフランスで売春をしていたというネタにまつわるジャーナリズムとは、みたいなことと、それに関わるジャーナリスト見習いの何でも屋のラドゥの私生活が並行気味に描かれている。新しい?子持ちの彼女が大好きで、その子供マティともうまくやっていこうと思っているけど、自分の信条と現実の狭間でいろいろ揺れまくる。

ラドゥはジャーナリストになるには繊細すぎるのかもしれない。むしろ売春していて強制送還されたアンカ(ディアーナ スパレティスク)の方が全然さっぱりしたものだ。教会(尼さん怖い)とギャングが結託しているような田舎町。ヤンキーと年寄りしかいないんじゃないかっていうところで育ってるアンカは結構図太い。図太くならざるを得ないのだろうけど。というか、基本あんまり人生に興味ないというか、そういう感じ。お姉ちゃんもどう見てもヤンキーだし、なんか未来のない感じだよなあ。

取材先で夕ご飯食べるところで、ジャーナリストっていってもまあ俗物だなー、このギャップというか、いってることとやってることが若干矛盾しているというか、なんていうか、大人って汚いな(俺も十分大人だけどさ)って思ったわけですよ。「口でする?」って言われて過剰に反応するよ過剰に反応するような繊細に見えるラドゥだって、タブレットで彼女とフェイスタイムしながら「あそこ見せて」とか言ってるしさ、なんつーか、まあ、全体的に相違まあ、全体的にそういう二面性みたいなものも多かったですね。だいたい、教会と売春だもんな…。

最初と最後にプールのシーンがあって、ここの写し方がとてもいい感じだった。天井から下がっている三角の旗とか、プールのこだまするような音とか。ラドゥと子供は、速く泳いで勝つことに対して、意見が対立しているわけなんだけど、それが最後にちょっと分かり合えた感じになるところもいいな。ラドゥはこの取材を通して、成長したんだよなあって思った。
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http://www.jaredmobarak.com/2016/09/04/the-fixer/

なにかの結論を見出すような作品とも違うし、問題を投げかけるだけで終わっているけど、これはこれでいいんじゃないかな。監督も投げかけることに意味があるようなこと言ってたし。ジャーナリストとして報道することが誰かを虐待するようなことになっていないか、一方的なものの見方を強要していないか、ということ。


2016/10/31 第29回東京国際映画祭 TOHOシネマズ六本木 スクリーン9 D列(スクリーン9は内装古いのね)

バース オブ ネイション

The Birth Of A Nation(2016 Nate Parker)(2017年予定 20世紀フォックス映画)

http://www.imdb.com/title/tt4196450/

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東京国際映画祭の特別招待作ということで、チケットが取れましたので観てきました。東京国際映画祭、あるのは知ってたけど、初めて観たのは去年という感じです。

早々にネタバレしております。気にならない人、映画祭で観たよ!という人はどうぞ。

アメリカの農場で奴隷の子供として生まれたナット ターナー(ネイト パーカー)が、やがて黒人の牧師となり、周囲の農場を回って説教をするようになり、その後に白人に対して決起するようになるというような話です。実話ベースだそう。

胸にあるしるしから、特別な子だと言われ、いつかリーダーになると言われていたナット。農場主の息子(サミュエル=アーミー ハマー)と仲が良く、奥様(エリザベス=ペネロペ アン ミラー)にも可愛がられていて、勉強をするように言われ、聖書を読まされていた。途中まではサミュエルととても仲良しで、まるで兄弟のように振舞っていて、売られていた女奴隷(チェリー=アヤ ナオミ キング)をナットが気に入って半ば買わせたような形になっていたし、そのシーンが来るまで、この二人はそうはいってもずっと仲良しなんだろうと思っていた。サミュエルはサミュエルで家が落ちぶれていくという問題を抱えていたし、ナットをダシに小銭を稼いで(どんどん単価が上がっていくのがなんとも…)いたとはいえ、ナットが白人に洗礼をしたことをきっかけに色々狂っていくところは、ああ…ダメなのか…。と残念な気持ちだった。

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本当に虐げられている同じ黒人を見て、自分は恵まれていると思っただろうし、エリザベスへの感謝はあっただろうけど、それでも洗礼事件以来サムとは険悪になっていたし、その最後に向かうひとつのきっかけをサムが作るのはすごく残念。エリザベスが最後まで善い人だったのは救いがあったような気がする。事実はどうだかわからないけれど。

結局思ったけれども、そもそも同じ人間を奴隷にしようなどと最初に考え出した奴が悪いのであるよなあ。それをずっと背負っていくのだろうなあ、アメリカという国は(他のヨーロッパやイギリスなどの事情はアメリカよりはマシなんだろうか)と思いました。

なんども映るどこまでも続く綿畑とか、霧のかかった朝日とか、深い色彩の夜の風景とか、映像も美しかった。けれど、エグい映像も結構多めで、アールの農場での奴隷の扱いが本当にひどくて、ちょっと目を背けたくなった。Strange Fruitsをバックに首をくくられた人たちが映るところとか、いろいろちょっと過剰かな…。とも思った。

ターナー家の執事は自分が恵まれているから、ことを荒立てて欲しくないという自己中心的な人だったけど、ある意味正解というかそうして生きていくのが妥当なのかも…でもなあ…などとこの人がいることで考えさせられた。サムの喉元の髭を切らせるシーンは喉元に大きい鋏を当てていて、この人に対する信頼でもあるし、サムはナメすぎじゃないのか…という気もした。

おばあちゃんが、よかったなあ。見た感じがすごくステレオタイプすぎてどうかとは思ったけど。

髪の色も髭の色も暗いブロンドのアーミー ハマーの助演も光るところがあったと思います。好きな俳優なのでね、贔屓目もあるかもしれませんけれども。

12 Years Of A Slaveのことを思い出したけど、描き方はだいぶ違います。

監督に対するゴシップとかあるようだけど、それと作品とは関係ないから、一緒にしないでほしいなあと思うし、それ関係ないから言わなくていいと思うな、発言力ある人は。

邦題はこれで決定なのかな?なぜ「ザ」と「ア」を抜くのか…

ナットに周囲の農場を説教して回らせて小銭を稼げと勧めた牧師が、Sons of Anarchyの人で、観ている間ずっと誰だか思い出せなくてモヤモヤしてた。

2016/11/2 TOHOシネマズ六本木 スクリーン7 H列(東京国際映画祭)

ジェイソン・ボーン

Jason BournePaul Greengrass 2016年)(東宝東和 2016年10月7日)

http://www.imdb.com/title/tt4196776/

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ジェイソンボーンシリーズは、つい数ヶ月前にボーンスプレマシーとアルティメイタムを見て、うぉーやっぱりかっこええ…と思ったので、大変楽しみにしていました。


ジェイソン ボーン(=デヴィッド ウェブ マット デイモン)は自分のことを思い出し、その後隠匿生活をしている。そこに以前の相棒ニッキー(ジュリー スタイルズ)がCIAの新しい作戦を阻むのは君しかいない!と接触してきたので、自分が苛まれている父親の死の真相についてもついでに知りたいと思い、CIAトップのデューイー(トミー リー ジョーンズ)と真っ向勝負をする。そこに個人的な恨みを持っている工作員(=名無し ヴァンサン カッセル)と、新進気鋭の捜査官ヘザー リー(アリシア ヴィカンダー)も絡んでくる、といったような話です。

とにかく観て最初の感想は、とにかく疲れた、でした。カットは短いし、画面は揺れるし、ざらついていて彩度が高くコントラストが強いのでものすごく疲れました。

隠匿生活を支えているのがファイトクラブで、一発でキメるし負けなしなのね、これが後の方で効いてくる。ニッキーはハッカーのアジトでCIAにハッキングして情報を持ち出すけど、あの時のハッカーの皆さんはちょっと無防備すぎないのかなー、と思ってた。ニッキーてそんなに優秀なハッカーだったんだっけ?全シリーズもう一回見直したいぞ。その暗号化されている情報が「暗号化済み」て書いてあるUSBに入っているとかちょっと間抜け。そのUSBをめぐってのアテネの広場でのデモに紛れて追跡からのカーチェイスと、ラストのカーチェイスは若干の荒唐無稽さがあったけど(特にラストの方、スワットの装甲車とか)見応えがある。最初のニッキーとジェイソンを追うところは、情報やハイテク装備を駆使していて、采配を振るうリー(アリシア ヴィカンダー)もすごくかっこいいんだけど、既視感があったかなー。

今回も、手近なものをうまく使うジェイソンボーンが本当に賢すぎた。こんなに戦略に長けている人が何人もいたら、すごいだろうなあ…。

世界の情報を一手に握っているIT長者みたいなのが、最近必ずと言っていいくらいサスペンスものに出てくるけど、今回ももれなく重要な役どころで登場。大体いつものと同じグーグルとフェイスブックを混ぜたような会社のCEOのカルーア(リズ アーメッド)。そして、意識が高いのもいつもと同じか。ここには意外性がなかったなー。ちょっと前の時代だとこういう人は悪の手先になったりしてたよねー。

デューイーの部下であり、なぜか寵愛を受けている設定のリー。なぜ寵愛を受けているのかがいまいち分からず。血縁でもあるのかな?って思ってたけど、そうでもなく。しかも、終盤ではああなって、ジェイソンボーンと秘密を共有することになるし。その上リーはジェイソンを戻すことになぜか固執している。これも理由はわからない。こんなわからず屋のおっさんには戻ってもらわず、情報戦で勝利すればいいのでは? 最終的には有機的な何かが必要になるだろうという読みなのかな? それとも、ちょっとした表情でしか分からなかったけど、少し同情しているのかな?その同情は何なのか…とかは、次作でわかるのかしら?

ジェイソンに個人的な恨みを持っている工作員が、本当にしつこいんだけれども、この人は何の恨みなのかわからない。この人もなんかの作戦の人なのかな?それにしては結構歳をとっているよね…。ヴァンサン カッセルってもともとちょっと優男風だったのに、いつからか、悪い奴になって、今では見た目も悪い感じになっているよねー。この人のは恨みではないのでは?それともこういう作戦ができてきたおかげで割を食ってる工作員なのかなー?ジェイソンは色々知りすぎているから殺す、なのではないのか。わからぬー。

ベルリンのハッカーが割といかにも感があってよかったのだけど、追跡プログラムをスキャンしないとかちょっと間抜けじゃない?全体的にハッカーなめとんのか?という部分もあり。

そして、終盤のシークエンスを見る限りでは、絶対に続編ありますね。リーの素性とか、わかったりするんでしょうねえ…。楽しみだ。

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ジュリースタイルズ、久しぶりに見た気がする。

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こういう作戦本部みたいなの、最近よく見るなー。でもこれで使われているプロップとかよくできてた。狙撃用ライフルのスコープとかまで全部オンラインなんだねー。それにしても、終始リーがこの、お団子クリップみたいなのを使ってて、なにこれ、ちょっとダサくない?って思ったんだけど(他の服装は別に野暮ったくない)なんでかなー。仕事中の日本のOLさんみたい。


2016/10/07 109シネマズ木場 IMAX L列


FBIのドラマを見ながら書いてて、全部CIAがFBIになってたので修正しましたよ。ハズカシー

ゴーストバスターズ

Ghostbusters(2016 Paul Feig)(ソニーピクチャーズエンターテイメント 2016年8月19日)

http://www.imdb.com/title/tt1289401/

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先行上映が今週から始まっていたのを知ったので、早速見てきました。3Dと2D迷ったけど、今回は2Dで。スクリーンは小さめでした。

嫌いじゃあない、嫌いじゃあないんだけど、なんだ…薄かった。元祖のゴーストバスターズの記憶が曖昧になってしまっているので比較してどうのとかは言えないのですが、カメオ的に出てきた人も含めて、私でさえわかる範囲でもオマージュが散りばめられていたのは良かったんですが、ちょっとお笑い(コメディではなくてネタ)に走りすぎていたのかな…元祖はどうだったっけ…。

とはいえ、全てをクリス ヘムズワースの可愛さで赦します。あんな秘書いたらイラっとするけど全部許してしまって、ストレスたまりそう。いや、それさえも癒してくれるのかも?


エリン ギルバート(クリスティン ウィグ=終身雇用を目指す物理学を教える大学教授、しかし、過去に幽霊に関する著書を出版したことがある)
アビー イェーツ(メリッサ マッカーシー=エリンと共著で幽霊に関する本を出し、しかし、途中でエリンに裏切られたと思っている)
ジリアン ホルツマン(ケイト マッキノン=現在のアビーとの研究仲間、原子力エンジニア、メカに強いというかメカが好き)
パティ トラン(レスリー ジョーンズ=地下鉄職員、のちにエリンたちの事務所にやってきて仲間に入る、NYのことなら何でも知ってる)
ケヴィン(クリス ヘムズワース=エリンとアビーが作った会社に面接にやってくる、オツムの弱いイケメン)
ベニー(カラン ソニ=アビーの馴染みの中華屋のデリバリーマン。=デッドプールのタクシーの運転手!)


ニューヨークの古い邸宅のガイドツアーの途中、邸宅内で不気味なことが起こり、それを相談するために邸宅の持ち主がやってきたのがエリンが教鞭をとる大学。エリンはかつて幽霊に関する本を友人のアビーと出版していたのだけれど、それを隠して終身雇用の道を目指していたのに、この顛末の結果大学をクビになってしまう。アビーと再び幽霊の研究をするために事務所を作る。
ニューヨークにゴーストたちが出現するようになったのには訳が…というお話。


いじめられ続けてきたと思い込んでいるローワン ノースがゴーストを召喚して街をメチャメチャにしてやる何なら命だって賭ける、のその勢いが今ひとつ乗り切れないところで、そこがもっと未知の世界のものだったらよかったのかもしれない。

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箸休め程度と思っていたケヴィンがあまりに活躍しすぎて、途中からはケヴィンというかクリヘムのアイドル映画となっており、エリン、わかるよ、エリン。という気持ちで見ていました。

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絶対幽霊など信用しない科学者にビル マーレイ、途中車を失ってタクシーを捕まえると中にはダンエイクロイドの運転手(しかもやたら幽霊に詳しい)、エンドタイトル後には新しいメンバーとしてシガニーウィーバーの博士なども楽しい。ゴーストの造形も思ったより好きでした。あの素材感が好き。その一つ前に出てきたマルティグラのシーンもよかった。…あ、あとオジー…。

なんだけど、肝心なお話がコント(しかも女性の自虐ネタのような)の数珠繋ぎのようになっていてバラバラでその部分がなんだか平坦な感じがしたのです。それは、その、原因がローワンていうところなんだろうか、それとも展開なんだろうか…。スケールが大きいはずなのになんだかな…。あと、レスリージョーンズがいろいろ公開後の本国で物議を醸していたけれども、この人なんっか間が悪くて、(役柄としてではなく)ちょっと見ててイラっとしたことをここに告白しておきます。

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女性が頑張るというはずなのに、なんだか女性の自虐ネタみたいになってしまったのが残念だった。けれど、一人ケイト マッキノンは美しく、自虐部分があまりなく、この人が最後にシガーニーとのツーショットになっている部分はワクワクさせられたけど、これはもう続編はないのですよね。

エンドロールまでも乗っ取ってしまったケヴィン…最後まで楽しませていただきました(スタッフクレジット、何も見てない)そして、もう一人のアイドル、中華屋のインド人ベニーも良かったですね。総じて軽い役で出ている男性が良かった(なぜだ、コメディなのにコミックリリーフがイケてるとは)

ということで、クリヘム見にいくだけでもいいと思います。そういう意味では本当に頭を空っぽにしてですね、見ていただきたい。


TOHOシネマズ新宿 2D スクリーン6 E列

裸足の季節

Mustang(2015 Deniz Gamze Ergüven)(ビターズエンド 2016年6月11日)

http://www.imdb.com/title/tt3966404/

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みずみずしく美しい少女たち

Mustangは音楽がアカデミー賞にノミネートされた時から気になっており(わたしは大変ニック ケイヴのファンであり、その相棒のウォレン エリス=奥様は岸恵子の娘さんが担当していたからです)公開されたら観に行こう!と思っていたら、実際に映画も大変評判がよろしいので、張り切って観に行きました。


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冒頭の海辺のシーンはキラキラして美しい。

そのシーンを特別悪いことをしていると思って見ていない者にとってはそのあとの展開は想像しにくいものでした。

家に帰れば折檻され、それも近所の人にふしだらなことをした告げ口された結果であり、その挙句に処女膜検査(!)をさせられるし。そこで医者が普通にしているところが、そういうことがよくあることであることを表しているんだろうし、問題なかったのに、外に出してもらえなくなり、花嫁修行をさせられ、外に出るときには地味なクソ色の服を着せられ、勝手に縁談を進められるのです。

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それでも、長女のソナイは主張ができる分、まだよかったと思う。抜け出して彼氏に会う。彼氏が道路に愛のメッセージを書く、縁談を拒否して彼氏と結婚することにするなど、ちゃっかりしてた。

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次女のセルマと三女のエジェはそれぞれ縁談を決められ、あっという間に結婚させられることになるんだけど、セルマはちょっとぼんやりしたところもあって、そこに救われるところもあるんだけど(とはいえ、結婚式でのひとりでつまらなそうにしている姿はかわいそうだし、人の飲み残しを飲みまくって涙を流したり、夫となるやつが本当つまらないやつでかわいそうである)、エジェはもっと精神的に脆くて結果として一番不幸なことになってしまう。徐々に壊れていく。叔父のエロルは、夜中にエジェの部屋に入っていく。この叔父が最低で、おばあちゃんにもやめなさいと叱られてはいるけれど。

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エジェを失った後も、四女のヌルに縁談がありまだ大人になっていないのに、おばあちゃんの頃はこの歳で結婚するのは当たり前だったみたいなことを言われて、結婚式になってしまうのだけど。そして、エジェの亡き後に今度は叔父は夜中にヌルの部屋に。

ラーレはとにかく活発で、思ったことは言うし、サッカーの試合を見に行ってしまうところとか、そこで知り合ったヤシンに車の運転の仕方を習ったり(そもそも車に乗って脱出しようとするとか)行動的で、一番現代的。この子が道を開いていくというのが、もっと大きな意味でも、この若い世代が世界を変えていく、いってほしいということが描かれているような気がした。

ヌルの結婚式の日に、ラーレは逆に家に立てこもり、そのあとヤシンの助けを借りて脱出するのだけど、そのときのヤシンの対応が素晴らしい。ヤシンは髪も長く、いわゆる新しい世代の男性の象徴であるとどこかで読んだのだけど、それにしても、本当にいい人だった。最初に出てきたときには面倒に巻き込まれたくないモードだったのだけどね。こういう古い因習にこだわらない男性も、変えていってくださいということかもしれぬ。

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終盤のバスでイスタンブールに向かうシーンにはまるで5姉妹全員で移動しているかのようなシーンが挟み込まれていて、なかなか感傷的な気分になる。冒頭で転勤になる先生がいたのだけれど、その先生のところに駆け込むのだけれど、最終的には助けてくれるのだろうか…この先生一人では難しいのではないだろうか…。完全に一件落着ではないあたりが、モヤっとはします。


2016/6/17 恵比寿ガーデンシネマ 1スクリーン H列

二ツ星の料理人

BurntJohn Wells 2015)(KADOKAWA 2016年6月11日)

http://www.imdb.com/title/tt2503944/

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不良シェフが三ツ星めざします

ダニエル ブリュールを観るために行ったようなもんですが、蓋を開けてみればシエナ ミラーばっかり見てました。ははは。
わたくし、あんまりブラッドリー クーパーを素敵!って思ったことがなくて、残念ながら今回もあんまり素敵だなあ…ってならなかったのだよねえ。


Cinematographer/Adriano Goldman

脛に傷持つ二ツ星シェフ アダム/ブラッドリー クーパー
腐れ縁の給仕長 トニー(多分お金持ち)/ダニエル ブリュール
腕が確かなシングルマザーシェフ エレーヌ/シエナ ミラー
パリ時代の仲間1 ミシェル/オマール シー
パリ時代の仲間2出所したばっかりのマックス/リッカルド スカマルチョ
ライバルシェフ リース/マシュー リス


アダムが牡蠣を剥く、100万個剥いたので、シェフとして復活することにして、ロンドンに向かい、トニーんちのレストランに押しかけ、難癖をつけて料理長に自分をねじ込む。なんて傲慢で自分勝手な人だろう。このシェフのモデルがゴードン ラムゼイ(名前しか知らない)。

このアダムが人間として成長していく姿を追うというストーリーです。

完璧でなければ気に入らず、激昂して料理を皿ごとひっくり返し、投げ、どこかに行ってしまう。それでも、周りが放っておかないのだから本当に才能があるんだろうなあ。でも、私はどうしてもこの人のことも好きになれず、なんでなんで…って思いながら観ていたので、あんまり入り込めず、どちらかというと表面的なものばかりを見ることに終始していました。

割とテンポが早く、ちょっとぼやぼやしていると置いて行かれるかもしれない。キャラクターが多すぎて(しかもなんだか豪華=エマ トンプソンのお医者さんとか、批評家のウマ サーマンとか)すごくごちゃごちゃしてたと思うんだよね。

美しく盛り付けられた料理は、お腹が空いてたらやばいくらいに美味しそう。

そして、アダムがスカウトする女性シェフのエレーヌが本当にタイプすぎて、わーかわいいこの服かわいい、この髪型かわいいわー…となっていました。バカですね。でも、本当に好みのタイプでした。耳の後ろのナイフのタトゥーとか、腕のナイフのタトゥーとか、ダラダラのTシャツにスキニーにマーチンとかもう、かわいいかわいい。シルバーのスリップドレスもめちゃかわいい。

タトゥーしてる人がすごくいっぱい出てきて、興味津々。こういうのって、メイクさんなのか、衣装さんなのか。

ただ、終盤に勝手に三ツ星が取れなかったと思い込んで死ぬ死ぬいいだしたところは、ちょっとグッときました。あれは、アダム自身がというよりはリースのすごく大人な態度がよかったのかなあ…と思っています。リース自身は店をめちゃくちゃにするほど怒ったこともあるんだけどな。

アダムは本当に周りに助けまくられている。

そして、大事なトニー、ダニエル ブリュールはうまかった。どうにもならないアダムに対する気持ち、報われない気持ちをうまいこと出してくれてて、よかったですね。シャツたたみながら匂い嗅ぐとか、シャワーしてるのをチラッとだけ見る、半裸に戸惑うなどなど。そして最後のキスされるとことか。トニーはアダムの才能にも惚れているからなあ。

理解力が足りなかったのか、アン マリー(アリシア ヴィキャンダー)って必要だったのかな…迷惑かけた師匠シェフの娘で、形見のナイフを届けてくれたけど…。

そして、ミシェルには騙された。本当に全く疑わなかったよ。あれはよかった。

もう少しどこかにポイントをおいて見られるような作りだったらよかったのかなあ。


2016/6/12 新宿ピカデリー シアター6 D列(D列は前が空いてて快適だけど、ちょっと見づらかった。GとかHくらいがいいのかな…)

アウトバーン

CollideEran Creevy 2016)(アスミック・エース 2016年6月10日)

http://www.imdb.com/title/tt2126235/

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豪華なキャストを良い意味で無駄遣い

日本が世界最速公開だとか(確かどこかの映画祭で上映されていたのを読んだことがあるような気がする)(アメリカは8月公開)で、早速見に行きましたけど、スクリーンがちっさかった。ニコラスに気を取られていたけど、プロデュースにジョエル シルバーの名前があった。音楽はクラブミュージックのアゲアゲ。


撮影監督/エド ワイルド(エンドオブキングダムLondon Has Fallenの撮影監督もやってるらしい)

ちょっとしたチンピラ ケイシー/ニコラス ホルト
ドイツで自分探し中 ジュリエット/フェリシティ ジョーンズ
常にガンギマリのギャング親分ゲラン/ベン キングスレー
もっと悪いやつハーゲン/アンソニー ホプキンス
字幕/風間綾平


蓋を開けてみたら、ニコラスアイドル映画でした(褒めてる)

ドイツでチンピラしているケイシーがある夜クラブであったジュリエットに夢中になってしまい、足を洗いますが、ひょんなことでジュリエットの大病が発覚してしまい、その治療のために一攫千金を狙うという話です。

アウトバーンで高級車を乗りつぶしながら走りまくるというのは若干広告に偽りありなところがあって、基本はジュリエットに恋をしたチンピラ野郎のケイシーの男気を見せてくれるラブストリーに大俳優たちが絡んで面白くしてくれるという代物であって、カーチェイスだけを期待していくとちょっとがっかりするかもしれません。実際に乗り潰される高級っぽい車は1台で、大破するのはファミリータイプのワゴンですし。

クラブでジュリエットをナンパするあたりとか、ちょっとスキンズのトニーを思い出させるような雰囲気です。

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ファッションも独特すぎてこの人が出てくると気が散ってしまっていけない(いい意味で)

チンピラ稼業の時にお世話になっていた親分のゲランがまた、すごいやつでしてね。常に何かでガンギマリ、オンナと映画が大好きで、ケイシーのことをバート レイノルズと呼ぶし、相棒のことはトラボルタだし…。

そのゲランが元締めであるハーゲンに取引を有利にして欲しいと頼んだところ、鼻で笑われるという案件があって、そこにいいタイミングでケイシーが戻ってきたために、ハーゲンの取引を横取りしようという計画を実行するに至るのですが、計画はほぼケイシーが一人で考えたのか。すごいぞ。

しかも、この計画、最後の最後でドンデンあるよ。ケイシー天才。

シトロエンが大破するのがほぼ中盤、ここがクライマックスかと思っていたから(映画はここから始まって遡る)びっくり。

そのあと何台か高級車を乗り継ぎますが、特に大破しません。えー。

ガゾリンスタンドのシーンで、ハーゲンとケイシーが対峙するところは緊張感あり、ちょっとした笑いあり。

ものすごく大金が動く取引だったのだけど、結局はお子様用トランクに入る程度の金額に(500万ユーロだっけ)(500ユーロ札ってすごいね)、それも25万ユーロだけくれればあとはいらないって。とにかくジュリエットのことだけしか考えていないという潔さ。ラブストーリーだね。

とにかくですね、ケイシーが頭の回転が良すぎて降参です。

なんていうか、久しぶりにこんなに屈折していない作品を見たなという感じです。まったく主人公やその周りが危なげがなく、相棒君も生きてて、ちゃんと分け前ももらえるとか、悪いやつは死ぬか捕まるかで、安心して観れるおとぎ話だった。

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ジュリエットが本当に添え物なだけだったのがちょっとがっかりだったなあ…今っぽくないっていうか…。最初に出てきた頃はわりと食えない女っぽさがあったのに…。フェリシティ ジョーンズだからなんかやってくれるんじゃ…って思いながら観てた。雑だなーと思ったのは、しばらく(1年とか)付き合っているという設定なのだけど、見た目がね、ほとんど変わらないのです。

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ニコラス ホルトの美しい瞳はたいへんごちそうさまでした。なんどもクローズアップがあります。

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ちょうど大人になりきった感じでいいですね、ヘタレ男子の片鱗を残しつつのひとまわり身体もビルドされてる感じで。

相棒がなかなかいい感じだなあ…と思っていたのだけど(全然話を聞かないとか、飄々としてて)ベンハーに出るらしいですね。

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写真は主にここからもらってきています。(全米公開前だからまったく情報なくて泣く)


2016/6/10 TOHOシネマズ新宿 スクリーン8 F列(スクリーン小さい)

サウスポー

Southpaw(2015 Antoine Fuqua)(ポニーキャニオン 2016年6月3日)

http://www.imdb.com/title/tt1798684/

一度は上り詰めたボクサーが再び底辺からやり直します。家族のために。

あながち日本版のポスターは嘘でもないです。ボクシングものだからなのか、いかつい男性が多く、女子率が低かった。
ジェイクの体のつくりがすごいよ!っていう前評判だったけど、どうなんだ、これはつくりすぎの体では?とちょっと思いました。


ビリー ホープ/ジェイク ジレンホール
ティック ウィリス/フォレスト ウィティカー
レイラ/ウーナ ローレンス
ジョーダン/50セント
アンジェラ/ナオミ ハリス


キレやすい性格のビリー ホープはずっと負けなしのチャンピオン、最近ちょっと打たれすぎて体がボロボロです。妻からは少し休んだら?と提案されますが、なかなか受け入れられません。でも、口から出血が止まらなかったり、自分でも分かっているんじゃないかな。

キレやすい性格が災いしてアクシデントで妻を失うことに。そのあとの試合で散々な結果となり、試合もできなくなり、事故を起こし、家を手放し、娘は施設に預けられてしまします。もともと施設育ちのビリーとその妻、家庭があることにどんなに渇望していたか。

生涯一度だけ負けたボクサーを育てていたトレーナーに会いに行き、彼にトレーニングしてもらおうとします。そして、アクシデントの引き金ともなったライバル視をして突っかかってきていたミゲルとの試合に挑むことにします。いまや、ビリーのエージェントだったジョーダンは、儲かるからとミゲルのエージェントをやっています。そもそもこのジョーダンが悪いやつ。

基本的に、ビリーはキレやすいだけで根っこはすごくいい人だし、とても努力家だし、人の話を聞く耳を持っているんです。そして、彼には拳しかない。

試合のシーンは、実際のスポーツ中継のカメラマンが撮ったとどこかで読みました。迫力のというよりは少しわかりやすい映像だったように思いますが、最後のラウンドは、パンチが直接カメラに向かってくるような映像でした。

試合の映像を中心としたというよりは、感情的な背景もかなり重きを置いていたように思います。ちょいちょい出てくる施設のアンジェラが聖母的でよかったです。

格闘技シーンといえば、最近だとクリード、ちょっと前だとウォーリアーを思い出して(ウォーリアーはMMAなのでちょっと違うけど)見ていましたね。これらと比べてもやっぱり、試合中心というよりは、物語中心。という気がしました。試合があっさり目に描かれていたのか、そういう目で見ていたからなのかもしれません。

合間合間に涙目のレイラが映るので、そういう気がしたのかもしれません。この子はそんなに可愛い顔というわけじゃないけど、聡明そうなかんじでよかったですね。

テーマソングのエミネムが良かったです。普段はラップ聴かないけど。エミネムが当初はビリーホープ役で話が進んでいたんですってね。そして、エミネムが左利きだそうです。ジェイクは右利き。

そういえば、結構墨多めだったんですけど、右耳の裏のツバメが最高に格好良くて映るたびに見入ってしまいました。これはいい。


2016/06/03 TOHOシネマズ新宿 スクリーン4 F列

デッドプール

Deadpool(2016 Tim Miller)(20世紀フォックス映画 2016年6月1日)

http://www.imdb.com/title/tt1431045/

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無責任デッドプールが愛する人のためにヒーローになります。

日本での宣伝が素晴らしかった。鑑である。本国ではR指定にもかかわらず大変良い興行成績をおさめているということで大変期待しておりました。コミックは未読です。日本ではR15です。


撮影監督/Ken Seng
デッドプール(ウェイド)/ライアン レイノルズ
エイジャックス(フランシス)/エド スクレイン
ウィーゼル/T.J.ミラー
エンジェル ダスト/ジーナ カラーノ


とにかくしょっぱなからガンガン飛ばしていく構成で、オープニングロールから笑わせる。心構えできてなかったから、もう一回見てオープニングロールを堪能したい。

時系列で進まず、今があって、どうやってデッドプールになっていったのかは、随所でいいタイミングで挟み込まれていくので、まったく中だるみなどがなく、素晴らしい。

とにかくドバドバ血が出るし、頭は飛ぶし、汚い言葉の応酬で容赦がないところも素晴らしかった。大人の事情を最大限に活用したギャグも冴え渡っているし、どう考えても子供向けには絶対作っていないですよね。メタ発言とか第四の壁を越えてくる感じとかたまらない。

とはいえ、X-MENとのつながりもあって、あの学校が出てくるんですよね、がらんとしてるけど笑。

アクションもキレッキレだし、あえて3Dにしていない(予算も関係あるのかな…)んだけど、それでも迫力のある映像になっていてマジカルだった。被写界深度を最大限に利用している感じ。冒頭の薬莢のカットはものすごくかっこいい。

友人のウィーゼルもいいんだけど、そのバーにたむろしてるモブ達もすごくよくって、誰が死ぬかに賭けているんだけど、これ胴元がウィーゼルなんだよね(ウィーゼルもウェイドに賭けているけど)だから、エイジャックス(フランシス)が来た時に、全員がガチャって銃を構えるところとか最高だ。ブロウジョブのくだりもすごい好きだ。ちなみに、手を使わずに飲むらしいよ。すごい下品。

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コロッサスの訛ってゆっくり喋るところ、とかとことん真面目なところ(なんどもX-MENにリクルートする)とか、ネガソニックティーンエイジウォーヘッドの今時の若者っぽさ(ほとんど喋らない、ツイ廃)、エンジェルダスト(大迫力バディ)の強いお姐さんぶりとか、それぞれのキャラもいい。

最愛のヴァネッサはこのあと強くなったりするのかな…。

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とにかく終始笑い通しだった。面白かった映画の説明って難しいな…。何も疑問に思わずにただ笑ってるからか。


2016/6/1 TOHOシネマズ新宿 IMAX2D スクリーン10 H列
パンフレット720円(レイアウトがコミック風)