バットマン vs スーパーマン〜ジャスティスの誕生〜

Batman v Superman: Dawn of Justice(2016 Zack Snyder)(ワーナーブラザーズ映画 2016年3月25日)

http://www.imdb.com/title/tt2975590/

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このティーザーポスターが好き。

待ちに待ったバットマンVSスーパーマンです。

バットマンとスーパーマンが対決する。ってやつです。なんで?対決?それにしてもなんでジャスティス誕生しちゃうのかっていうね、邦題め。

映画としては、マン オブ スティールの続きです。そこで説明しているから、ほとんどスーパーマンについての説明はありません。観る前にマン オブ スティールを見るか、わからないところは見て補うことを激しくお勧めします。それから、ジャスティスリーグに繋げるための作品でもあるので、DCコミックのヒーローたちについて(うっすらでも)知っていると面白いかもです。

ザック スナイダーの監督作で、好きなのと嫌いなのがあるのですが、マン オブ スティールは嫌いじゃない(嫌いじゃなくなった)ので大丈夫かな…って思って楽しみにしてました。エンジェル ウォーズとウォッチメンは好きです。300シリーズはいまひとつ好きじゃないです。

筋を追ってネタばれしてるし、無駄に長い(まとまりがない)ので、鑑賞後に読んでください。世界同時公開だから絵がないし…(メディア出る頃につけたそう)(覚えてたら)


ブルース ウェイン(子供時代:Brandon Spink)の父母の葬儀から始まるこの作品は、結構難解。なんでも説明してくれるような映画とはまったく正反対で、何も説明してくれない。心情の説明もされないし(一人ぶつぶつ愚痴をこぼすフェロモン溢れるおっさんはいる)今のシーンはなんだったのかの説明もない。置き去りにされる人は結構最初からわー…(トーンダウン)ってなるような気がする。画面は全体的に暗いし、切り替えも早くてわかりにくい。

楽しいシーンとかほとんどないし、楽しいのかな?って思わせてくれるレックス ルーサー(ジェシー アイゼンバーグ)でさえも難解な性格で、決して楽しい奴じゃない、かなりやな奴だ。

クラーク(ヘンリー カヴィル)は相変わらず、人を救うことに対して疑問を持ち続けているし(ロイス(エイミー アダムス)を救うのは別)特に人間のお父さんに言われたことは、ずっと引っかかっている。ロイスとは相変わらずラブラブな様子(でも、ロイスはみんなのスーパーマンを独り占めすることに苦しくなっている)

2年前にスーパーマンが姿を現したことが対決の始まりです。ブルース(ベン アフレック)は、スーパーマン余計なことしやがって…っていうモードに入っているので、レックス ルーサーからなんとしてもクリプトナイトを奪って、俺がスーパーマン倒す!ってなってる。

アルフレッド(ジェレミー アイアンズ)が、全然おじいちゃんじゃないところも今回のバットマンの違いですかね…。おじいちゃんがかっこいい武器を次々出してくれるというよりは、職人気質のバディっていう感じ。全然現役。

ブルースがクリプトナイトを奪う!ってなってそっちに一生懸命になっている間も、スーパーマンは人を救っているんですよね。ブルースってば…。

何度かビジョンを見る(夢なんですけどね)んですけど、これが予告で流れたやつですよ。完全に騙された。夢か!みたいな。これは予知夢みたいなもので、別の未来を見ているんだとか。

レックスのパーティに出かけて、データを盗もうとしていたときも、一枚上手のダイアナ(=ワンダーウーマン、ガル ガドット)に阻まれて、ちょっとカッコ悪いんです。このとき、スーパーマンは、メキシコの火事で取り残された少女を救いに行ってたんですが…。スーパーマンは感謝されることに酔いしれるタイプではあると思うんですね。この時の表情が少し恍惚としていたような気も。

あのカーチェイスの時に、スーパーマンはクリプトナイトを追っていることをわかっていて止めたのかしら…それとも、分からず止めたのかしら…。あのシーンは、力の違いを見せつけられる気がして、ますますブルースを意固地にさせるよねえ。この時のカメラアングルとか、すごく好き。今日のところは許してやるって言ってるスーパーマンに対して、血を流させてやる…なんて言ってしまうバットマンもちょっとカッコ悪い。

そう、全体的にルックスじゃなくて、性格的にちょっとカッコ悪いんですよ、バットマンが。今までのバットマンて、お金持ちで、頭脳明晰で、女の子にもモテモテで、でもちょっと陰があるっていう感じだったと思うんだけど、もう人助け?を始めてから20年も経ってて、やってもやっても成果の出ない(犯罪者なんて雑草だって言ってる)ことにイラついてもいるし、そこに万能の神みたいなのが現れてしまったので、俺の存在意義みたいなのは?ってなって、かなり自己中心的なことになってる。

倒すとなった時の張り切りっぷりもすごくてですね、体は鍛えるし、アーマー作るし、クリプトナイトの煙幕作るし、クリプトナイトの槍を作るし。もう本当にそこに一直線。

レックスは、要するに世界を牛耳りたいのかな?この辺の描写とかないですよね?ある?見逃してるかもだけど、それにはとにかくスーパーマンが邪魔なんです。結果として、そのレックスに加担することになるのに、それがわからないバットマン、バカバカー!と思いながら観ます。

法廷に呼び出してみたり、そこを爆発させて責任を問うような方向に持って行ってみたり、ついでにめんどくさいフィンチ議員(ホリー ハンター)も始末できちゃう。レックスは本当の小賢しい。クラークは爆発後にすこし、世界から離れてみたりします。

レックスは、弱点を知っているわけです。スーパーマンから何を奪えばいいのか。戦略的なんですよ。ブルースが見たビジョンのひとつは、ロイス(またはマーサ)が死んだ場合のビジョンなんだとか。ダークサイドに落ちたスーパーマンなんですよね、あれは。

それに続けてみるビジョンは、夢ではなくビジョンなのかも、あれは、誰なんだろう…と思いながら見ているとどうやらフラッシュのようなんだけど、初見で最初に出てきた時は、ロビン?とかとも思いました。マスクの感じとか。「僕たちを探して」というんですよね、その子が。

解析したデータの中には20世紀の初めの頃のダイアナの画像があるんです。それを、本人に送りつけるブルース…。添付ファイルまで全部送る?送るかな?そうかな?とは思ったけど、まあいいか。

送られたダイアナは全部見るんですね、ここで紹介コーナーなわけです。結構雑だな。フラッシュ(エズラ ミラー)、アクアマン(ジェイソン モモア)、サイボーグ(レイ フィッシャー、サイボーグって名前も雑だな←知らないで言ってます)がいるよ、仲間だよ、メタヒューマンだよ。っていう紹介です。

レックスは、さらにゾット将軍(マイケル シャノン=今回全編全裸)の死体から化け物(ドゥームズデイ=最後の日という意味もあるよ)を作り上げてしまうんです。やっぱり頭いいの、クリプトンの船も言い負かすの。さらに、スーパーマンの弱点であるロイスと母親(ダイアン レイン)両方を使っておびき出し、さらに、スーパーマンがあえて避けているバットマンとの戦いを強いるんですよ。もうね、ほんと汚いね。

バットマンは話も聞かないで戦い始めます。ほんと、ひどい。

ほんとにね、ひどい目にあいます。容赦ないんですよ。殺すつもりですからね。でも、スーパーマンが母親の名前を出した時に、とどめを刺そうとした手が止まります。まさかのカーチャンの名前が同じことで回避できるとは!この時のすごい間抜けな感じが、ああ、もう、ブルース…って思いましたね。ここで冒頭のシーンをリフレインさせる監督も監督だ。最初にビクッとさせられるブルースが見たビジョンはこのことの予知夢に近いものだったのかも…ちょっとわかりにくいけど。母親が鍵である、ということで。

ここで、ブルースに母親救出を任せるスーパーマンてなんて心が広いんだ…。

ドゥームズデイが暴れ出した時に、しょうがないなー、ひと暴れすっか…みたいな感じで登場するのが、ワンダーウーマン(ダイアナ)です。この登場シーンがマジでかっこいい。音楽も素晴らしい。それに戦いっぷりがいいです。やられてもやられても、やるじゃん?みたいな感じで向かっていく姿とか、男前すぎた。

エネルギーを吸い込んで自分の力にしてしまうドゥームズデイに対して、あっさり原子力爆弾使うとか、結構雑だなー。一回無力化しても太陽の光で生き返るスーパーマンとか、もうこの辺り、雑すぎた笑。

でも、このあと泣かされるわけですよ、わかってるのにな!

どんなに戦っていてもロイスのピンチは聞き分けられるスーパーマンが、槍を取りに行って、半分死にそうになって、それでも、ロイスに愛を告げたあと戦いに向かうんですよ、そもその辺りからググッとなってきていて、自己犠牲すぎるスーパーマンに涙ですよ。わかってるのに!死に顔が美しすぎてどうしたらいいか分からなくて動揺した。その顔を堪能したい気持ちと、ああああ、死んでしまったーという気持ちのせめぎ合い。

もう、葬儀の時に流れるバグパイプで号泣ですよ。ところで、なんで、バグパイプなんですか?スコットランドからの移民なの?ケント家?USエアフォースの葬儀ではバグパイプでアメージンググレイスを演奏するのがしきたりなんですね…。もともとスコットランド民謡となにかを混ぜて作られた曲だとか。スモールビルのバグパイプも関係あるのかな?一人いたよね。

まあ、きっと生き返るんですけどね。

わかってるんですよ、次の撮影してるの知ってるし…ジャスティスリーグの撮影してるの。でも、泣くんですよ、あれはなんでしょうね。ロイスとかママとかに感情移入してしまうように描かれてるんでしょうね。

やられたわ。

カーチェイスの低いカメラアングルとか、切替の早さとか、ついていくのが大変になること請け合いです。体調万全で観に行きましょう。

一回見て好きかも!と思ったので、2回観ました。

1度目はIMAXで観ましたが、2度目にドルビーアトモスで観たのですが、ドルビーアトモスでのワールドエンジンの音がやばかったです。本当に上から降ってくる音。私は何よりアトモスが大好きで、あの囲まれる感は他にはないなあって思っているのです、是非試してみてほしい。音だけ、画だけじゃないのよねー。IMAX12.1chで観てないけど、多分、アトモスの方が好き。序盤のワールドエンジンの音とかまじやばいです。あと、メキシコで人に囲まれるところとか…。アトモスは囲まれるとか、広がりとか上からっていうのに本当に強いのでオススメよ。

IMAXカメラで撮影されているから、IMAXじゃないと天地がカットされるっていうレビューとかも見ましたけど、カットして場面がわからなくなるような映像はなかったなあ…。多分、宇宙に向かうシーンは違うかもな…。

どうでもいいことですけど、TAOの役はあれでよかったんですかね…。わざわざTAO指名での出演みたいだけど、特に彼女である意味とかあまり見出せなくて…。アクションもないし、ただのレックスの綺麗なアシスタントなだけで、有能であるっていう描写もないし、綺麗な東洋人なら誰でもよかったんじゃ?東洋人の女性の地位向上にはなってないなーって思いました。どうでもいいんですけど。

もうひとつどうでもいいことなんですけど、ツイッターにも書いたんですけど、アンゼたかしの字幕って、大変わかりやすく、意味も間違ってはいないし、悪くはないとは思うんですけど、噛み砕きすぎてて、いい日本語になりすぎてて、なんかね、そうじゃないんだよなーっていうところが、今回も結構あって気になりました。長めのセリフで簡単なところは字幕も見ないので、気がついたのよりもっとあったのかもだけど…。血を流すのか?のところはちょっとやり過ぎ感がありすぎた。あれ、ラストシーンでのあの姿で大事じゃないですか?流れていますか?っていうね。まあ、いいんだけど。たいへんな仕事なのわかりますし。誤訳というわけでもない。いや、誤訳なのかな…。わからぬ…。そのまま、うまく訳してくれればいいんだよなーって、いつも思います。私事ながら、ちょっと前に文芸翻訳で講習受けた人はわりと、噛み砕き派で、話し合わないなーって思ったことがあったけど。その人は盛っててもいいんじゃない?派でしたね。


2016/03/25 109シネマズ木場 M列

パンフレット(820円)は翌日買いました。コート紙で平綴じ、写真が豊富です。パンフレットに書かれてるレビューってあんまり読まないから、その分プロダクションノートとか、増やしてくれたらいいなあ…って思いました。本当はインタビューが多いのが好きだけど…。エイミーアダムスやガルガドットのインタビューが載ってたらいいのにねえ…。