これが私の人生設計(シンカ 2016年3月5日)

Scusate se esisto!(2014 Riccardo Milani イタリア)

Do You See Me?

http://www.imdb.com/title/tt3825738/

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コメディなので、盛りだくさんにしたい気持ち、よくわかる。

ツイッターのTLでなんだかやけに評判がいいので気になって観に行きました。

イタリア、ローマ郊外で父親に愛され、神童のようにして育ったセレーナ(パオラ コルテッレージ Paola Cortellesi)は、国外でも成功を収めたのだけど、急にひとりぼっちなことに気がついて、故郷に帰ることにしました。実家にはお母さんと伯母さん(この伯母さんがすごい、何言っても笑える)しかし、不況のイタリア、帰っても仕事がない。そもそも景気が悪い上に、女性には厳しい状況のイタリアの社会。

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いくつも仕事を掛け持ちしているけれども、建築への情熱が消えたわけではない。たまには建築と関係のないレストランのウェイトレスもやろうかと面接に行く。

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このオーナーのフランチェスコ(ラウル ボヴァ Raul Bova)がちょうイケメンということで、登場シーンから笑える。このバツイチイケメンオーナーが実は…ゲイなんです。一度は女性と結婚したものの、本当の自分に気がついて離婚、一人息子のエルトン(この息子がちょうかわいい)(マッテオ フォティ Matteo Fotti)(だいたい、エルトンて…)は母親に任せっきりでほとんど会ってない。独身生活満喫しすぎている。

レストランでバイトしてても多国語を話すし、フランチェスコに目をかけられるんだけど、セレーナは、女性として気に入られたと思ってしまって、ここで一悶着。

そうするうちに、公団住宅のリニューアル公募に応募するんだけど、このあたりのセレーナの仕事に対しての真摯な態度というのがちゃんと描かれていて、好感が持てる。実際に公団住宅を訪ねて住民に話を聞いたり(なりゆきで…だけど、ちゃんと設計に活かしてる)コメディだからといってそういうところはいい加減じゃないのです。

応募しても女性が採用されることなんてないという業界の悪習のようなものがあったり、ごまかして潜り込んでも、建築事務所はボスがいばりくさっている旧態依然とした職場。颯爽と現れたミケーラが、イケてるキャリアウーマンかと思えば、ボスのサポート役(ボスはミケーレいなければ何もできないのに)に徹するだけ。セレーナは、実は身分を偽って公募に採用されていて、それをカモフラージュするためにフランチェスコに代役を頼むのだけど、これがちょうドタバタで面白い。出てくるゲイをいじりすぎじゃないかって思うんだけど、大丈夫かな…。一番笑わせたのは市役所勤務の奴隷74番かな…(正確な番号は失念)出てくるタイミングもいいし、帰るときのシーンもいい。やたらと押しの強いニコラ(マルコ ボッチ Marco Bocci)もいい。

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公募のコンペで見かけた「もやし」男が同じ設計事務所にいたんだけど(そもそもこの設計事務所を間借りするくだりがよくわからなかったんだよね)そいつだけが、セレーナってもしかして…って思うんだけど、その気持ちを受け入れるのは最後の最後なんだよねえ…。この人味方につけたらいいのに…って思ったりしてた。個人的にこのもやしみたいな人が職場にいるので、ダブってきて余計おかしかった。

エンドロールで流れるテロップで、ちょっとグッと来るんだけど、すぐにはぐらかされた笑。

しかし、実際問題そんなに華麗な実績があれば、いくら男性社会だと言ってもここまでひどくはないんじゃないかな…という気もするし、そういう人が本当に故郷に帰って来たいと思うのかな…(帰ってきても特に家族にべったりでもないし)こんなだったら、ニューヨークなりロンドンで家族を作ったほうがよかったんでは?っていう気がしてしまうんだけどそれを言ったらお話にならないのか…。

日本とイタリアってもしかして社会的なものが似ているのかな?って思いながら見てた。女性は男性を建てるべし、三歩下がってみたいなやつとか、マンマ(カーチャンやおばちゃん)は強いのに女性の立場は弱いとか。


2016/3/13 新宿ピカデリー シアター4 D列(もう二つくらい後ろFがベストかなー)